卒業する気はさらさらない
出会ったときから、今に至るまで。
最初から最後まで、ずっと。
氷室は「ものすごくカッコいい先輩」のような存在だった。
初めてCD屋に " 一刻もはやくその音源を手に入れなければ……!!!" と駆けんだ、思い入れの強いアルバム2枚。
円盤が火を吹いて回転するぐらい聴き倒した2枚。
メロディはもちろんのこと、カウントの掛け声、そのタイミングすら完璧にコピーできるくらい聴いた2枚。
氷室は、スターだった。
憧れのアイドルだった。
でも、なぜか身近に感じることができた。
ちょっと年上の、死ぬほどカッコいい先輩。
改めて、ボウイから聴き直して、先日の氷室京介ラストギグスを見た。
出会った時から、今に至るまで、変化しながらも、びっくりするくらいカッコよいところだけはまったく揺らがなかった。
そして、やっぱり、ちょっと年上の先輩のようだった。
本当にカッコいいっていうのはどういうことか、出会った時から今に至るまで、ずっと見せ続けてくれた、先輩。
「俺たちは、氷室京介を卒業できない」
見事なキャッチコピー。
まったく。
しかし、卒業する気は、さらさらない。
だって、今もその楽曲群は輝き続け、胸に響き続けている。
そのシルエット見るだけで、胸はときめく。
まっすぐで、嘘のない言葉に、心は震えてしまうのだ。
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