SOUL EAT!!!

ぐるぐる回る 風の時代がやってくる

小説 / 本

ひな祭りを『女子』の日とするならば。

女子には可愛くいて欲しい。 女子には笑っていて欲しい。 女子の笑いがない世界。 想像するだに怖ろしい。 それは荒寥たる、茫漠たる、石と砂の世界であろう。 ”元始、女性は太陽であった” 太陽のない世界にはもう戻らない。 蒼白い月のような心と仮面で、あ…

『花粉症が治ったのは“ 夢をかなえるゾウ ”のおかげだったか』

それは突然のことであった。 目がかゆい。 鼻水はだらだら。 くしゃみは止まらず。 身体もだるい。 『花粉症』とは無縁の暮らしを送っていた僕は、その状態を、まず、『長引く風邪』と捉えた。 そのころはまだ、市販の薬を飲むことが『手当て』と思っていた…

『論理の刃で斬り裂け、無明 “14歳からの哲学/池田晶子 ”』

『生と死は表裏一体』 などと言う。 『白』か『黒』か。 まるでオセロだ。 『生』と『死』はオセロなのか。 いや、待て。 『死ぬ』って、なんだ? 生まれる前。 とは、概念でわかる。 だが、生まれる前って、何だ? そもそも、『わたし』って、何だ? ? そ…

『漢字とか読めないだろうから、絵本にしたよ』

そう言って、一生ものの大切な本を贈ってくれた人がいる。 二十歳になるか、ならないかの頃である。 その頃、僕は、深い失恋の痛手から立ち直ることができずにいる、ロックンロールバンドに目覚めたミュージシャンもどき大学生であった。 すだれのような長い…

『求めているのは、稲妻のような、強烈な一撃!!      岡本太郎の前に立つことは 』

『一発お願いします!』 と、平手打ちを求めて、若い男子が頭を下げる。 闘う魂の注入の儀式は、遠目で引いて見ていると、やっぱりちょっと滑稽に見えるし、叩かれる方もどこか、イベントの一環だから並んどけ、と実は『気合い』なんて入れて欲しくないこと…

 その7 魔界水滸伝が好きだ。

栗本薫さん逝去。 そのことを知ったのは、ふと立ち寄った本屋のポップでだった。 確か、『グイン・サーガ』の最新刊が積まれていたように思う。 えっ。 と、一瞬、呆然としてしまった。 そんなわけあるかい。 と、目を疑った。 だってまだ『グイン』は完結し…

 その1 『真・デビルマン』

十歳のとき、『デビルマン』と出会った。 青くて不気味なその怪人風のヒーローには、愛と正義の味方とは思えない妖しい魅力があった。 当時はひと昔前のアニメを夕方に再放送していて、僕らはそのレトロな感覚を面白がっていた。少年ジャンプが最盛期を迎え…