SOUL EAT!!!

ぐるぐる回る 風の時代がやってくる

「こんな映画観たことねえ…」と思わず呟くジョニー・トー映画。

見逃していた。 " ヒーロー・ネバー・ダイ " カッコよすぎて、絶句。 敵対する2つの組織。雇われたヒットマン2人の戦い。 宿命のライバル。超絶凄腕の2人の殺し合い。 前半、2人がバーで飲むシーンの、子供じみた「俺のほうがスゲエ」合戦。 ケレン味た…

67分の物語が、長い、冬の夜を終わらせる。 MONO " Hymn to the Immortal Wind "

MONO " Hymn to the Immortal Wind " 不死の風への讃歌 美しいアルバムである。 この上なく美しい、インストゥルメンタルミュージックである。 ひとり長い夜を抱え続ける人には、響く。 吹雪の中、ひとり歩き続けているような孤独な夜に響く。 守り通さねば…

心地よい風が吹くところ。 " アンビエント・ドライヴァー "

細野晴臣という人は、いったい何者なんだろう??? 前々から、疑問に思っていた。 YMO、はっぴぃえんど。その2つとっても、同一人物の手になるものとは思えない。 スタジオミュージシャンのようでもないし、プロデューサーという感じでもない。 肩書きは「…

'' 光り輝くクズでありたい '' 男の光を受け取りたい。

良書である。男子必読・必携の、聖典ともなるであろう一冊である。ほんとに。業界のウラ話や、男優世界のあれこれに「へー、そうなんだ!」と驚き、「笑」「笑」「笑」と人柄そのままの語りに笑っているうち、愉快な気分になってくる。ホスピタリティーに溢…

ひとつの扉が閉じたとき、ひとつの扉がまた開く。 Fate / hollow ataraxia

3月。 卒業の季節。 と、ふと思い出すのは、ひとつの物語。 『Fate/hollow ataraxia』のことである。 ループ物の傑作として、引き合いに出されることの多い、 『うる星やつら/ビューティフルドリーマー』。 その名が出されるのであれば、 その隣には『Fate/…

もっともカッコいいリセットシーンが描かれた小説といえば。

村上龍 " 五分後の世界 " であろう。 春も近いし、大掃除。棚整理。 本を片付けていたら、ひょこっと出てきて、ぺらっとめくって流し読み。 気付いたら腰据えて読み始めてる。 「5分後の世界」へ再び。 ” 時代の空気、先端、「今」描く作家の話題作。問題…

追い風、背中に受けて、走り出したくなる1曲。

MONOEYES ” Run Run ” 追い風が吹く。 背中を押される。 運命、味方につけてくれる。 そんな曲。 追い風だから、自然と速度があがってく。 心地よいから、おもいきって跳んでみる。 落ちたら真っ逆さまの、底の知れない暗い谷。 向こう側まで、届くか。飛べ…

夢を狩り、獲得するための書

「奇跡のSNS」と言われた、幻冬舎社長、見城徹の755。その言葉たちを再構成し、一冊に凝縮した、” たった一人の熱狂 ” 濃密極まりない。 「成功」するにはどうしたらよいのか?何者にもなれぬ自分はどうしたらよいのか?勝ち続けるための極意は?気休め、言…

過去に決着を。 " 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 " を読むことによって癒される傷。

ばか売れしていた。 村上春樹「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」 文庫になっていたので、手に取った。 あれだけヒットしたのは、" 1Q84 " の余波。 内容的には、大ホームランかっ飛ばしたあとの調整もかねて、少し気を抜いて書き下ろしたもの。 …

" 竜が、蛇の毒のために死んだためしがあるだろうか? "

楽しいニーチェ入門。 「哲学」っていうと、「ニーチェ」っていうと気難しそうなイメージ。 でも、" ツァラトゥストラはこう言った " 読むと、そんなイメージも180度ひっくりかえる。 力がみなぎっている。 生命そのものを、鼓舞するかのような、ためらい…

ほんとうに大事なことを忘れないようにして生きていくにはどうしたらいいのか。

稲葉浩志の " 念書 " という歌を聴いた。 B'zのボーカリストだってことは知ってた。 歌がうまくて、男前で、鍛え抜かれた肉体に色っぽさまで備えた、ロックシンガーだってことは知ってた。 ソロ作品があるってことも知ってたが、耳にすることはなかった。 耳…

エレファントカシマシ " RAINBOW " の魔法。

ちょっと、格好よすぎる。 決意の。覚悟の。全身全霊の。 まるごと何もかも受け入れ、引き受け、そこに立つ、歌う、叫ぶ、男の姿が、もう、ありありと。 " それが俺さ " " それが俺さ " と歌う、その声、姿に惚れ惚れする。 「かっこいい」「惚れる」 でも、…

ミッシェル・ガン・エレファント まとめ

第一回 go-do-life.hatenablog.jp 1st go-do-life.hatenablog.jp 2nd go-do-life.hatenablog.jp go-do-life.hatenablog.jp 3rd go-do-life.hatenablog.jp go-do-life.hatenablog.jp go-do-life.hatenablog.jp go-do-life.hatenablog.jp ちょっと番…

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る  最後の回 " BURNING MOTORS GO LAST HEAVEN " 』

最終回。 全25回に渡り、時系列に沿ってミッシェルガンエレファントについて語ってきた。 これで最後である。 本稿を書きたいがため、「それ」を叫びたいがゆえ、24回をかけたとも言える。 それはラストライブ " BURNING MOTORS GO LAST HEAVEN " につい…

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る  その24 かっこよすぎるだろう3曲 』

「あ、光った」 と見た次の瞬間には既に落雷。 " KWACKER " ギターが鳴った、次の瞬間にはもう帯電。痺れてる。 ミックグリーン、ミッシェル共演インスト。 意外と知られてないのでは。 雷落ちるとこ見ることはあっても、浴びる経験は滅多にない。 そして海…

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る  その23  その先に散り、その先に行く " エレクトリック・サーカス " 』

ミッシェル最後の。 “ 夜になってから 花は咲く ” それはきっと、夜明けにはまだ少し早い、もっとも暗い時間を抜けたあと。 ミッシェル最後の。本当にこれで最後の。 悲しくて、美しくて、激しくて。 突っ放されるような、希望を植えつけられるような。 この…

世界はくだらないから、

ミッシェルガンエレファントについて語る。その22。 " GIRL FRIEND " 1度聴いたら忘れられず、どこか深い所にしまわれて、ずっとちいさく鳴り続けているような。 広い草原寝っころがって、空見上げてたら、遠くのほうから聞こえてきた歌。みたいな。 鳴り続…

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る  その21  “宇宙を手に入れろ ”  " SABRINA NO HEAVEN " 』

" デッドマン・ギャラクシー・デイズ " が後期ミッシェルの代表曲であるということに異論はない。 “ 加速するギャラクシー・デイズ ” もう、そういうことだ。無敵感溢れる。 血まみれで演奏されるPVも素敵だ。 しかし、個人的には " SABRINA NO HEAVEN " と…

『 ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る  その20 " SABRINA HEAVEN " 』

それでもまだ旅は続く。 辿り着いたそこはどこなのかって、ジャケがまたかっこいいこと。 CD盤面は藍地に白猫。 “しっぽをふって ニャオ ” の " ブラック・ラブ・ホール " で幕があがる " SABRINA HEAVEN " “しっぽをふって ニャオ ” なんて言葉がこれほどか…

『 " 太陽をつかんでしまった "  ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る その19 』

一本の映画のようである。 go-do-life.hatenablog.jp

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る  その18  つまり今ここが神のジャズ " ロデオ・タンデム・ビート・スペクター " 』

荒涼と死の気配。 暴かれた世界。 そこは完全にあちら側の世界ではなく、あちらもこちらも、見えるものも見えないものも、交じり合い、混ざり合った世界。 見知ったものが、まったく別の意味を持つ。あるいは真の姿を現す。 あちらもこちらも混じり合う、そ…

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る  その17 " 暴かれた世界 " 』

それは、もはや、「究極」といってよいタイトルではないだろうか。 " 暴かれた世界 " である。 虚構の裂け目から覗く向こう側、 こちらを見ていたそいつ。 合う、眼。 ビートの亡霊。 見るで終わらず、ロデオ状態2人乗り。 憑かれもせず、御そうともせず、…

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る   その16 " ベイビー・スターダスト " 』

星くずのひとつの気分はこんな感じ、と。 星くずのひとつの気分はこんな感じ、と。 「星くずのひとつの気分」って、どんな感じ? こんな感じなんだね。 不穏で、いかがわしくて。 速い、激しい。 「1曲目」にぴったりの曲だと思う。 go-do-life.hatenablog.…

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る その15  西の終わりのその先の " カサノバ・スネイク " 』

今まで出会うことのなかった、言葉と言葉が出会うとき。 響き合って、絡みあって、新しい何かが生まれる。誕生する。 もしくは、" それ " はもうどこかにあって、" それ " を表すんなら、" これ " と " これ " 、2つの単語を組み合わせてみる。 名を与える…

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る   その14 どっかいっちまえばいい " GT400 " 』

14曲通して聴いたとき、押し寄せてくる感動。 それは地軸が揺れているようであり、大きな波に呑みこまれるようであり、なんだかよくわからぬ衝動が内から突き上げてくるようであり、 モヤモヤしてるんだか、すっきりしてるんだか、 まあとにかく、叫べ、と…

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る その13 4th アルバム " ギヤ・ブルーズ " 』

戦闘態勢に入ったことは一目瞭然。 のジャケットもクールな、 4thアルバム『ギヤ・ブルーズ』 『G.W.D』 『アウトブルーズ』 『スモーキンビリー』 ときて、期待も高まりに高まったところで発表された4枚目。 その当時、このアルバムの衝撃ったら、なか…

涙がでるよ。

あまりランキングとか信じない。 " このマンガがすごい!!" " 第1位! " とか言われても。 「作品」に「優劣」はあっても、「順位」なんてつけようがないし。 ましてや、売り上げで作品の良し悪しが決まるわけもない。 だから、ランキングとか興味ない。信…

『静寂で獰猛』

念願叶って、ようやく。 あの轟音をライブで聴いてみたい、体感してみたい…!と思い続けて、ようやく。 1時間ほどのステージだったが、聴くことができた。間近で見ることができた。 MONO、想像以上に凄かった… 美しくて、悲しい旋律。 静かで、激しくて、壮…

" アート " に何ができるというのか。

今週のお題「人生に影響を与えた1冊」 "「トイ・ストーリー3」を作った男が生んだ もうひとつのストーリー " というドキュメントを観て、知った一冊。 カタチとなり、結果となったことで示された事実。証明。 国境も人種も超える「善き想い」、「遊ぶ心」 …

『あるいは霊薬の如し』

名前はもちろん知っている。何度も食べたことはある。 「ちょっとこれ食べてみ」 と渡されて、一口。 「美味っ!なんだ、これ……!!」 名前はもちろん知っている。何度も食べたことのある、それ。 なのに。 色や形は似ているけれど、それは確かに非なるもの…