『悪に身を染めるのは、堕落なのか、解放なのか』

男には守るべきものがあった。 家族があった。 愛する妻と息子、間もなく誕生する新しい命。 人生の、大きな節目となる、分岐点。 男は " 家族 " を選び、" よき父 " となることを選んだ。 迎えた50歳の誕生日。 男は余命わずかの病魔に冒されていることを知った。 妊娠中の妻、ハンデを背負った息子、新しく生まれてく…