『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る その7 踊るロマンのチミドロを!! “バードメン” 』
そして怪物は、眼を見開く。
稲妻とともに吐き出された咆哮。
『それ』は、『外』へと声を放ち始めた。
ライブでのオーディエンスの様を曲にしたという、『バードメン』。
“踊れ”、“飛べ”、と、『客』に向けて言葉を放っているのではない。
“踊っている”
“飛んでいる”
その現象を見つめている。
生まれたての赤子が世界を認識するように、己の生み出した光景を、じっと見つめている。
そして、その自らが生み出した景色をもって、
“踊るロマンのチミドロで”
ヴィジョンを言葉に。
『ロマン』と『チミドロ』と。
よりシリアスな局面でさえ、引き受け、音楽に。
時代も丸ごと引き受ける覚悟を背負い、それでも笑う。
言い訳も退路も絶った、不敵な面構え。
秘密結社の陰謀風のPVも、今こうして見ると示唆に富んでいるような。