『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る その9 幻のシングル VIBE ON / あんたのどれいのままでいい 』
ミッシェルガンエレファントというバンドが好きだった。
デビューの最初から最後まで、次はどんな作品が発表されるのか楽しみで、ライブに行っては毎回、『凄えなあ…』とため息をついてしまうくらい、好きだった。
軽音楽部に所属し、ベースを弾いていたこともあり、たくさんコピーし、練習し、ミッシェルの曲で文化祭のステージに立ったこともある。
それでも『キャンディハウス』はうまく弾けなかった。
『世界の終わり』のあの感じは出せなかった。
ミッシェルがカバーした『ステッピン・ストーン』を、そっくりにコピーしてみせた先輩たちを、心から尊敬した。
ライジングサン1発目。ミッシェルがもし出ていなかったら、東京から石狩湾まで出かけはしなかったとも思う。
そう、『VIBE ON / あんたのどれいのままでいい 』の話である。
僕はこの曲を、ミッシェル解散後に知った。
え。そんな曲あるの?
ウィキペディアによると、アナログ限定、ライブ会場限定の発売であったらしい。
僕は物販コーナーというやつが苦手だ。だってTシャツが似合わない。物販=Tシャツ。という思いこみから、その場に足を運ぶこともなく、僕はそんな物が売られているとはこれっぽっちも知らず、なんと解散するまでその2曲があることを知らずにいた。
まあ、アナログ限定というから、買っても聴けなかったのだが。
しかし、よい面もある。
もう解散してしまい、ミッシェルの曲はもう聴けないんだな、と思っていたときの、
『え。そんな曲あるの!?』
自分的には、幻の未発表曲、ついに解禁!!
というくらいの驚き、喜びであった。
今、こうして発表順に聴いてみると、この『VIBE ON 』、『現実』を『解体』にかかる意志がみなぎっているなあ…!と感じる。
リフが、ドリルで壁を壊してるようだ。
『あんたのどれいのままでいい』は、それまで、最初からミッシェルを好きでいたファンに贈るような、『そうそう、こういうやつもいいんだよ、ミッシェルは!』な曲である。
でも、これは、次につながる、次のミッシェルのビジョンから外れてしまう。だから、この曲のために、限定販売したのかな、と思う。
youtubeのしゃべるアベ動画。ああいう一面もやっぱり素敵で、より多くの人にミッシェルを聴いてもらいたいな。知ってもらいたいな。と思う。
『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡 その8 臨戦の意思を剥き出しにした、3rdアルバム 『chiken zombies』 - SOUL EAT!!!