『神歌とWALK!』
先入観を持たずに、
あるいは、知っていても知らないふりで、
生まれたての赤子のような眼で見てみよう。
2つの動画。
1
2
じっとしてろってのは、もはや無理。不可能ですね。
勝手に体は動いてしまうんである。
先の動画のメインヴォーカルと、
2つ目の動画のベース氏が、
もし、もしですよ、
バンドを組んだら、どうなっちゃうんでしょう!?
どえらいカッコイイバンドになるに決まってるじゃないですか。
しかもですよ。
あの2人の声の掛け合いがあったりなんかして。
おおおう。
震えますね。
今日はMAD CAPSULE MARKETS の話です。
未来から過去へ遡ってみました。
バック・トゥ・ザ・フューチャーを意識してみました。
MADと言えば、海外でも大成功を収めた、デジタル導入期の音楽を思い起こす方もいらっしゃるのではないだろうか。
「あー、MADね、“MIDI SURF”の。いいよね!」
と、MAD=エレクトリックでラウド、なイメージが強くはないだろうか。
待たれよ。
“4PLUGS”は聴いたのかい。
と余計なお世話が、今回の主旨である。
先の2つの動画もバンドも大好きである。
AA=の1stアルバム発売後のライブに行って、もみくちゃにされた挙句、ネックレスがちぎれて、靴がどっかいって探し回ったくらい好きである。
(客に制服姿の女子高生がいて、踊り狂っていた。素敵だった)
だが、忘れてはならない。
聴かずにいるのはもったいない。
中期MADの、あの人力の途轍もない破壊力を。
(ものすごくざっくり、初期、中期、後期、と分けるとわかりやすい。
初期のぶっきらぼうパンクも好きです。“ギチギチギチ!ギチギチギチ!”)
“ WALK!” そして “ 神歌 ”を、未聴の方は、是非聴いてみて欲しい。
なんとシンプル!
なんと力強い!
人間の野生が本能が呼び覚まされる、途轍もないグルーブがそこにはある。
これ以上は言わずもがな。
淡々と、颯爽と、
轟音を鳴らし、渦を巻き起こし、去っていったMADにならい、これ以上余計なことを言うのはやめよう。
しかし、最後にこれだけは語らせて欲しい。
第1回ライジングサンロックフェス。
MADは3番手に現れた。
次のステージはシークレットだった。
『誰?』
『誰だと思う?』
あれかな、あれかな、
あちこちでそんな会話がされていた。
ナンバーガールの演奏もまた素晴らしく、その余韻で、
僕たちは『ちょっと、もう、あれだけで、来てよかったね~』状態であった。
なので、皆わりと、
『次は誰かねえ?』
なんて、余裕すら持ちつつ、わくわくして、
ステージ横のでかい画面を見ていたのだ。
そして、
3番目のアクトは――、
画面がぐるぐると『誰だと思う~?』『誰だと思う~?』と煽り、
ぱっ。
現れた文字。
THE MAD CAPSULE MARKETS
その文字が現れたときの、
怒号、
沸騰、
狂奔、
うおおおおおおおおおおおっ!!!
観客の叫び。
凄まじかった。
唸りなのか、地鳴りなのか、
音立てて背後から押し寄せる大群衆。
僕も思わず前へと走り出していた。
『MADだよ!おい!!』
あちこちで、狂熱の叫びが湧きあがっていた。
そんなバンドであった。
そんな最高のバンド、マッドカプセルマーケッツ。
そんな詰め掛ける大群衆とその歓声を受けて、なお、
クールに、熱く、音塊を投げつけ、叩きこみ、
そして、颯爽と去っていったその姿、
まさに勇姿。
勇ましく、雄々しく、猛々しかった。
まだ聴いていなかったら、もう、迷わず。 一生もん。
- アーティスト: THE MAD CAPSULE MARKETS
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