『この星はとてもさみしい。さみしいけれど』
おかしいな。
こんなはずじゃなかったのにな。
間違ったわけじゃない、何がいけないってわけでもない。
あの頃に戻りたいってわけでもない。
でも、何か、足りない。
「私を見て」「僕を見て」
ちょっと違う。
刺激が欲しい?
パートナーに飽きてきた?
それも違う。
彼を、彼女を、愛している?
「うん、まあ、それは…愛してるかって、まあ、愛…かな…」
この感情、なんだろう。
激しく揺さぶられるわけでもなく、
「もうだめ」「もう無理」と、次へ向かいたいというわけでもなく。
なんだろう、さみしい。
なんで、こんなに、さみしいんだろう。
恋人もいるし、仲間もいるし、友達もいる。
それでも、ひとり、取り残されたような、薄曇りの小雨の中にいるような。
おかしいな。
なんでかな。
このままずっと、こんな感じが続くような気がするよ。
そんな気分、心持ち。
小雨が降り続いているような、天が薄い灰色に覆われているような。
舞台は東京。というか、" TOKYO "
ラストのハグに、じわーっと涙が浮いてくる。そして、なんだか、勇気を得る。
今から何年前の映画?何年前の東京?
色褪せないなー。