『あるいは霊薬の如し』
名前はもちろん知っている。何度も食べたことはある。
「ちょっとこれ食べてみ」
と渡されて、一口。
「美味っ!なんだ、これ……!!」
名前はもちろん知っている。何度も食べたことのある、それ。
なのに。
色や形は似ているけれど、それは確かに非なるもの。
あまりに美味いと神々しささえ感じてしまう。違う名前をつけたくなる。
そんな果実のような、おっそろしく素晴らしい作品。
画面に釘付け。
今頃観た。
" かぐや姫の物語 "
技術も、描かれている中身も超一級…
こんな凄いもん、どうやって作ったんだろう…
と思ったら、ドキュメンタリーが出ていた。
プロフェッショナルたちが映っていた。
修羅の戦場が映っていた。
「仕事」をしよう。
そう思った。
確たるビジョン持ち、何が正しいかを判断する監督と、抽象的な注文に「じゃあこういうのかな」とジャストな具体を示す音楽家。
そのやりとりも凄いドキュメンタリー。
もっかい観ずにはいられない。