SOUL EAT!!!

ぐるぐる回る 風の時代がやってくる

そして、光となって飛ぶ

 

 

たとえば、人力で。

光の速さで飛ぶことが、可能だろうか。

 

無理である。不可能である。

 

そんなことは熟考するまでもなく、

わかってはいるのだが、

 

飛びたい。

 

光となって一直線、ぶっちぎって、

 

 

飛びたい。

 

 

ACIDMAN 『飛光』

 

 

光となって飛ぶ意思みなぎる屈指の名曲である。

 

1.2.3.4

カウントもなく。

 

徐々に、ゆるやかに加速してゆき、

離陸する飛行機械のようでもなく。

 

 

のっけからの全力疾走。

 

 

「余裕」など一切なく、

持てる力のすべてを動員し、

前へ前へ。走る走る。

 

 

光となって飛ぶ。

 

代替案も折衷案も聞く耳持たない頑固者。

 

励ましも声援も必要とせず、

ただ飛ぶために、走る。

 

 

ロックとは何か。

 

それは、たとえば、人力で、光の速さで、飛ぼうとする行為。

 

愚かにも見え、滑稽にも見え、

 

しかし、

成し遂げる。

 

 

傍観者たちは目を見開く。

 

「あ……」

口開けたまま、絶句する。

 

残された者たちが見るのは、

光となって駆けて、飛んだ跡、塵。

 

ロックとは、たとえば、そんなもの。

 

 

 

3ピースというのが、また素敵な、

ACIDMAN 『飛光』

色褪せない輝き。

 

Slow View