はじめに。
栗本薫さん逝去。 そのことを知ったのは、ふと立ち寄った本屋のポップでだった。 確か、『グイン・サーガ』の最新刊が積まれていたように思う。 えっ。 と、一瞬、呆然としてしまった。 そんなわけあるかい。 と、目を疑った。 だってまだ『グイン』は完結し…
存在の芸術家、岡本太郎と出会って人生が変わった人は数え切れないんじゃないだろうか。 知れば知るほど、おもしろい。 あまりに有名すぎる名言 『芸術は爆発だ』 生きれば生きるほど、『まったくです!太郎さん!』と呼びかけたくなる。 そして、妥協して(…
とある朝、ふと、新聞を見た。 北野武監督映画。三本立て。新宿。の記事。 『HANA‐BI』が海外で受賞した頃の話。 小学生のころ、『その男、凶暴につき』を観て、怖かった印象のある北野映画。 なんとなく、観に行きたくなった。 新宿ならちょうどいい。一本…
今も生きているような不思議な存在感。 残した作品の数々、その遍歴をたどっていると、もう彼はいないとわかっているのに、つい『次は何をするんだろう?』と胸をときめかせてしまう。 ジャンル混合のフェス、ありえないと思っていたコラボレーション、今で…
色鮮やかで、胸躍る、魔法世界の物語。 『BASTARD!!』 怪物、魔物の大胆にして緻密な絵。 『詠唱』により発動する魔法のかっこよさ。 ダークシュナイダーという破天荒なキャラクター。 登場する女性のかわいらしさ、美しさ。 そして、何よりも、何よりも。そ…
何度も何度も、繰り返し、繰り返し、読んだ。 少年マガジンで連載していた安達哲の傑作。 進学校で『退屈』を感じていた主人公が、天使みたいな理想的な女の子に会いたい、もっと面白いことがしたい、と現役芸能人やその卵が集まる学園に転校する。 『夢』の…
十歳のとき、『デビルマン』と出会った。 青くて不気味なその怪人風のヒーローには、愛と正義の味方とは思えない妖しい魅力があった。 当時はひと昔前のアニメを夕方に再放送していて、僕らはそのレトロな感覚を面白がっていた。少年ジャンプが最盛期を迎え…