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ぐるぐる回る 風の時代がやってくる

『竜をつかまえにゆく』

今週のお題「最近おもしろかった本」

 

アーシュラ・K .ル=グウィン『夜の言葉』

 

その名、そのタイトル、それだけで魔法が発動しそう。

ゲド戦記』で知られる、ル=グウィンの " ファンタジー・SF論 " 

 

夜の言葉―ファンタジー・SF論 (岩波現代文庫)

夜の言葉―ファンタジー・SF論 (岩波現代文庫)

 

 

今から40年近く前に発表されたものだけれど、古さをまったく感じない。

 

言葉とは何か。

物語とは何か。

 

いまだ誤解され貶められ過信され利用され、この世界の半分を作っているというのに、まともに論じられることも少なく、水や空気のように扱われている、言葉や、物語。

魔法について。

 

ある人にとっては、優れた文学評論集となるだろう。

ある人にとっては、わかりやすい " ファンタジー・SF " 入門編となるだろう。

ある人にとっては、未開の地、切り開かんとする " 冒険の書 / その手引き " となるだろう。

 

 

" 竜をつかまえに "

 

どこにいるんだろうね?

場所は書いてあるんだけれど。

さて。どうやって?

わからないけど、掴まえたい、その竜。

気配は感じる。ででで、でかい…

 

さて、どうしよう?

 

内界、旅に出る。

孤独な旅路に、先人の灯した光と足跡。

 

同じ道はない。同じ竜もいない。同じやり方が通用するわけでもない。

それでも、その気配感じ、呼び声聴こえたのなら、旅に出ずにはいられない。

 

はじめての道だから、よく迷う。

ガイドブックじゃないから、正しい道は書いてない。

「竜という種族はね…」

習性だけは、ちょこっと書いてある。

 

伝説のハンターが記した " 秘密の魔法の書 " を読む新人狩人のような気持ちになって紐解く『夜の言葉』

 

つかまえたい。その竜。