歩け。信じて、歩くのだ。
今日は、アルチョムに学びたい。
『メトロ2033』の荒廃した世界から、生き抜く術を学びたい。
核戦争後のロシア。
放射能に覆われた大地を闊歩するのは、悪魔のような異生物たち。
人間たちは地下鉄駅を根城に、隠れるように暮らしている。
生き抜くだけでも精一杯。
" いつの日かまた地上で暮らす " " 文明を取り戻す " そんな夢を抱く者たちもいるが、状況は甘くない。
人類滅亡の予感を前にしても、人間同士の争いはやむことがない。
そんな世界で。
ひとりの青年、アルチョムとなって、サバイブする。
それが、『メトロ2033』!
1人称視点の没入感が素晴らしい。
弾丸が通貨となった世界で、今、この敵を倒すために使うのか、お金として使うために温存しておくのか、という迷い。
まともに呼吸ができない地上で、ガスマスクをつけている時の息遣い。
探索はしたいが、マスクのフィルター切れは命取り。戦闘中にフィルターが切れてしまったら、交換する場所と時間を作らなければならない。
常に、危険とともにある世界。
プレイしているうち、気付けば、アルチョムそのものになっている自分に気付く。
軍人でも、特別な訓練を受けたヒーローでもないアルチョム。
ただの青年、アルチョム。
プレイ序盤は、操作に慣れるまで、当然ながら、道具を使い分けることも、銃の扱いもおぼつかない。
それが、操作に慣れてくると、当然ながら、対処できるようになってくる。
プレイヤーの成長とアルチョムの成長がシンクロする。
まさに『私はアルチョム。アルチョムは私』状態。
不穏な世界で、迷いながらも、己のできることをする。
" 俺たちは弱い。俺たちは死ぬんだ "
そんな絶望感の中で、それでも、私は、アルチョムは、最善を尽くす。
しかし、" アルチョム " っていう名前、響きがいい。かわいい。