SOUL EAT!!!

ぐるぐる回る 風の時代がやってくる

音楽

 『冬の終わりに打ち鳴らされる、少年の詩情』

“ 1000のタンバリン / ROSSO ” 『ロックンロールってこういうことだろ?』 と、真っ向から、衒うことなく示してみせて、あっという間にいなくなってしまった、まさに流星の如きバンド、ROSSO。 シンプルで、骨太で、一見、一聴、誰にでもできそうな簡単…

『生の証は散る火花!!! “ELEVEN FIRE CRACKERS”を聴く』

爆音で轟かせて欲しい。 世界中のいたる所で、爆音で鳴り響かせて欲しい。 せめて『salamander』一曲だけでも。 アタマの中でこだまする負の言葉たち。 内側で、澱んで、濁って、立ち上がることすらままならなくさせる、腐った感情。 発火する。 発火させろ…

 “ 我が身を焔と心得る ”

事あるごとに聴き返す、バッドレリジョン。 永遠の “ カッコいい兄ちゃん ” 音楽。 燃え上がる少年のジャケットが勇ましい、 3rdアルバム『Suffer』 いま聴いても、いつ聴いても、カッコいい。 その独特な歌い回しと、コーラス。 何を歌っているのかはわ…

『そして生まれた新しい主人公  “ スモーキン・ビリー ”   ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る  その12 』

それが『リリィ』、『ルーシー』に続く『人格もの』の系譜に連なるものなのか、定かではないのだが、 『スモーキン・ビリー』 という『名前』、『キャラクター』の曲。 と捉えてみる。 (『ビリー』=『棍棒』で、『ヘビースモーカーの棍棒』みたいな曲。と…

『 目指すはいまだ見ぬ地!“ アウト・ブルーズ ” ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る その11 』

アルバム未収録。 ということで、見落とし、聴き落としの方も多いのではないだろうか。 単発で聴いても、カッコいいのは間違いないのだが、 ベストアルバムの中の一曲、として聴いてもグレイトな曲であることは間違いないのだが、 『アウト・ブルーズ』 『ミ…

 『“ 刻んだ瞬間を踏みちらすために ”  G.W.D   ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る その10』

ベースの『ゴゴッ…』 威嚇するように、低く唸るように、吐き出される息。 わずか3秒で、立ち現れる世界。 黒煙撒き散らし、焔撒き散らし、荒野を往かんと漲る意志。 重い。 これまで以上に、重い。 にもかかわらず、その疾走感。軽快ではない。オーバーヒー…

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る その9     幻のシングル  VIBE ON / あんたのどれいのままでいい 』

ミッシェルガンエレファントというバンドが好きだった。 デビューの最初から最後まで、次はどんな作品が発表されるのか楽しみで、ライブに行っては毎回、『凄えなあ…』とため息をついてしまうくらい、好きだった。 軽音楽部に所属し、ベースを弾いていたこと…

『苛烈な激情と轟音 』

誰に媚びることもなく。 自分たちのやり方で。 飄々と。 妥協なく、最高の作品を創る。放つ。放ち続けてる。 夢のようなバンドだ。 轟音と、叫びと。 歌詞は聞き取れない。 読んでも難解な、パーソナルな心情や思考を抽象的に連ねた言葉。 でも、伝わる。 気…

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る その8  3rdアルバム " chiken zombies " 』

アタマから混沌へとダイブするような、無鉄砲さ。 喰らいついたら離さない、とでもいうかのような、凶暴さ。 ミドルテンポの、だるく身を任せて聴くのも心地よい、と感じられた『culture』も、 このアルバムの中にあると、檻すら喰い千切ろうとする牙剥き出…

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る その7      踊るロマンのチミドロを!!  “バードメン” 』

そして怪物は、眼を見開く。 稲妻とともに吐き出された咆哮。 『それ』は、『外』へと声を放ち始めた。 ライブでのオーディエンスの様を曲にしたという、『バードメン』。 “踊れ”、“飛べ”、と、『客』に向けて言葉を放っているのではない。 “踊っている” “飛…

爆走する獣とロックンロール。

ハン二・エル・カティーブというバンドのPVを見た。 ブリーフ一丁でバイクにまたがり疾走する奴ら。 明日のことなんか知らねえよと不適に笑う。リアシートの女までブリーフ一丁。 昭和の映画の匂いがする映像。 イカれたフィーリング。 なのに、音はクールで…

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る その6   ゲット・アップ・ルーシー 』

新しい世界の幕が開く。 目覚めの一曲。 『ゲット・アップ・ルーシー』 『化ける』という言葉がある。 それまではそんな成長も進化も感じられなかったのに、突然、啓示でも受けたのか、神の囁きが舞い降りたのか、ガラリと変貌し、突き抜けた存在となる。 ミ…

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る その5    カルチャー 』

けだるげでいて、確信に満ち溢れていて―― 今ではちょっと自虐的にも小ばかにするようにも使われている、 『ゆとり』 という言葉。 『カルチャー』で鳴らされている音には、『ゆとり』が感じられる。 それでいて、核心的な焔がある。 『ゆとり』という言葉の…

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る その4  -High Time- 』

そして待望の2nd 『 High Time 』である。 謎の覆面男と異国のスーパーマーケットのジャケも抜けのよさを感じさせる。 ミッシェル初期の、晴れて乾いた空気感が魅力的な名盤である。 『異国』と、どこかコミカルな覆面スーツの男。 その後のメンバーの活動…

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る その3    キャンディハウス / リリィ』

別に、売れようなんて思ってねえし。 俺らはやりたいことやるだけだし。 ただ、カッコいいってことは間違いないけどね。 という、ふてぶてしさ全開のロックンロール。 燃え上がる屋敷のジャケットも素敵な2ndシングル 『キャンディハウス』 イントロのリフ…

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る その2 』

俺らは好きなことしかやんないから。 といった、シニカルでクールな態度も魅力的だった初期。 『俺』の視点で語られる詩も、この頃はまだ、『僕ら』とかわらぬ路上の感覚で紡がれている。 だるそうで、ぶっきらぼうで、自分の嗜好にだけは真摯で。 路上の詩…

『ミッシェル・ガン・エレファントという奇跡について語る その1 』

音楽に憑かれた人たちが映っていた。 最後の最後にやって来た死神。 昇天する『ミッシェル・ガン・エレファント』―― ラストライブ収録DVD『BURNING MOTORS GO LAST HEAVEN』 彼らのデビューから最後まで見届けることができた幸福な者として、まだ未見の方に…

『ヨンシー “GO” 地上に楽園を』

“希望と色彩に満ちた魔法の世界” そのキャッチコピーに偽りなし! この世界に生きることを全肯定する、音のマジック。地上の楽園音楽。 ライブ盤『go live』収録の映像がこれまた素晴らしい。 音楽を愛し、音楽に愛されたミュージシャンたちのプレイが見られ…

その4 『hideの音楽は今も新しいこと』

今も生きているような不思議な存在感。 残した作品の数々、その遍歴をたどっていると、もう彼はいないとわかっているのに、つい『次は何をするんだろう?』と胸をときめかせてしまう。 ジャンル混合のフェス、ありえないと思っていたコラボレーション、今で…