『振り子のように、善と悪。振れ幅は次第に大きくなり、勢いを増し』
" ブレイキング・バッド / SEASON 2 "
真面目で穏やかな性格。家族思いの高校教師ウォルターが、謎の存在ハイゼンベルクとして闇世界に本格的デビューを果たす1stラスト。
SEASON 2 は、一帯を取り仕切る、ヤク中にして狂犬のごとき元締めとの戦いから始まる。
(多少ネタバレするので、未見の人は予備知識なしに観たほうがいいですよ。
どんな話なの?はこちら ↓ )
ただ麻薬製造に手を染めるだけでは、金は稼げない。
流通経路を確保しなければならない。
シマを牛耳る元締めは、闇世界の住人にふさわしく、常識が通用しない。
猜疑心と勘のよさ。
殴っているうちに火がついて、何故殴りつけているかも忘れて、殴り殺してしまうクレイジーさ。
このままでは消される。
ならば。
やられる前にやる。
ウォルターと相棒ジェシーはシマのボス抹殺を企てる。
素人2人が、プロを相手に戦いを仕掛ける。
ネタを奪い取ったジャンキー相手に「盗まれたままではいられない。舐められる」と報復に出る。
相談役の弁護士がつく。
裏の世界では知られた、流通のプロとのコネクションができる。
大金を稼げればそれでよかったはずの一か八かの勝負は、「一回きりの危ない橋を渡ればそれでよし」とはいかず、さらなる挑戦、覚悟を迫る。
麻薬捜査官である、妻の妹婿は、謎の男ハイゼンベルク逮捕に向けて、本格的に動き出す。
妻は夫の隠している嘘にいやな兆しを感じ取っている。
かつての教え子、ジャンキーにして売人の、相棒ジェシーとの仲にも決定的な亀裂が走る。
SEASON 2 オープニングの不穏なビジョン。
水中の目玉。半焼した熊のぬいぐるみ。ウォルター邸。
いったい何が起きたのか、明らかになるラスト。
娘の誕生と、逃すわけにはいかない取り引き。
2つに1つの選択。
眼をつぶるしかなく、こらえきれず涙は溢れるも見捨てる命。
その選択が招く悲劇。
またも見所満載。
おそるべし『ブレイキング・バッド / SEASON 2 』
本シーズン、クライマックスは、何と言っても、
「俺のシマから出ていけ」
新規参入を目論む悪党たちを前に、ひとり、" ハイゼンベルク " として牙を剥くウォルターの姿。野犬の眼。
さあ、次はどうなる SEASON 3 !?
己のシマを手に入れた野犬の王は勢力を拡大するのか。
嘘はつき通せるのか。
振り子のように、善と悪。
振れているうちに生じるエネルギー。密度の濃い、強力なエネルギー。
振れている玉そのものが、灼熱、発火、焔に包まれるか。